BIBLIOTHECA Roni Horn : When you see your reflection in water, Do you recognize the water in you? TW890
Artist : RONI HORN
Publisher : POLA ART FOUNDATION, HEIBONSHA LTD.
softcover
220 pages
205 x 295 mm
color, black and white
2021
JAPANESE/ENGLISH
This is a catalogue which was published on the occasion of the exhibition 'Roni Horn: When You See Your Reflection in Water,. Do You Recognize the Water in You?' at POLA Museum of Art, from September 2021 to March 2022. Contents: 'Complete with Missing Parts' Briony Fer / Plates / 'Saying Water' / 'EVERYWHERE DIFFERENTLY' Interview by Andrew Maerkle / 'Beneath the Fountain' Suzuki Kota / 'Bouquet of Emily' Asahina Midori, Shimomura Nobuko, and Takeda Masako / List of Works / Bibliography / Selected Exhibitions Official Press Release: The Pola Museum of Art is pleased to present a solo exhibition of the work of Roni Horn, one of the most prominent American artists working today. This will be her first solo exhibition at a museum in Japan. Many of Horn’s works are inextricably linked to nature, with subjects including the waters of the River Thames, hot springs in Iceland, and glass sculptures whose surfaces evoke liquid reflectivity. Horn employs a wide range of media, including photography, sculpture, drawing and books, and often presents her work in paired or sequenced form. The recurrence of motifs across widely varied media is reminiscent of the nature of water, which changes form and appearance depending on relationships with its environment and surroundings. Water and rivers themselves, which represent the human spirit and transience in East Asian philosophy, frequently appear within Horn’s oeuvre, as the title of this exhibition suggests. The exhibition will be an in-depth survey of the artist’s practice spanning over 40 years, from the 1980s This exhibition will showcase the artist’s consistent focus on the issue of continuity and differentiation most prominent works of recent years. Horn’s art harnesses a sense of ambiguity in an era in which value systems and ideas about the nature of truth change rapidly. The artist casts an unwavering gaze, ceaseless as a river’s flow, upon the essence of things – this exhibitions invites viewers to do the same, offering inspiration and time for reflection.
アメリカ人アーティスト、ロニ・ホーン(Roni Horn)の作品集。2021年9月から2022年3月まで開催している個展「ロニ・ホーン:水の中にあなたを見るとき、あなたの中に水を感じる?」に伴い刊行された。写真、ガラスの彫刻、ドローイングなど多様なメディアでコンセプチュアルな作品を制作し続けてきた作者の、40年にわたる実践を紹介する国内初の展覧会図録であり、作者にとって初の日本語書籍となる。 「ロニ・ホーン:水の中にあなたを見るとき、あなたの中に水を感じる?」展は、国内の美術館では初となるロニ・ホーンの大規模な個展となり、近年の代表作であるガラス彫刻作品をはじめ、1980年代から今日に至るまで約40年間におよぶ実践の数々を紹介する。写真、彫刻、ドローイングなど多様なメディアでコンセプチュアルな作品を制作する作者にとって、「本」もまた重要な表現形式のひとつである。これまでに多くの作品集、展覧会カタログ、アーティストブック等が刊行されてきた。本書には、展示風景とともに、作者へのインタビュー、書下ろしエッセイなど多彩なコンテンツを収録。箱根の自然と共鳴する作品への理解をより深めることのできるカタログに仕上がっている。 展示室内から「森の遊歩道」にまで広がる、国立公園の豊かな自然と呼応する作品群、連作のクローズアップやドローイング作品のディテールカットも掲載、作品の細部見ることができる。また、パフォーマンス記録映像《水と言う》全スクリプト、2012年5月にルイジアナ近代美術館にて行われた約40分間にわたるパフォーマンスの全スクリプトを収録。作者の豊かな詩作の世界を楽しむことができる。 掲載内容: 美術史家 ブリオニー・ファーによる寄稿エッセー「失くした部分たちを集めて」/ 図版 / 《水と言う》全編スクリプト / アンドリュー・マークルによるロニ・ホーンへのインタビュー「遍在多様」/ ポーラ美術館学芸員 鈴木幸太によるエッセイ「泉の下に ー ロニ・ホーン展に寄せて」 / 文学研究者 朝比奈緑、下村伸子、武田雅子による解説「エミリの花束」/ 作品リスト / 出版歴* / 展覧会歴* *英語のみでの収録 以下展覧会ホームページより抜粋: ポーラ美術館は、アメリカの現代美術を代表するアーティスト、ロニ・ホーンの個展を開催します。本展は、国内の美術館におけるホーンの初個展となります。 テムズ川の水面やアイスランドの温泉、島の地図、水鏡を思わせるガラスなど、ロニ・ホーンの作品の多くは自然と密接に結びつきながら、極めてシンプルに削ぎ落された形式で展開されています。作品は、写真、彫刻、ドローイング、本など多岐にわたりますが、一つの概念が多様な作品へと形を変えて現れる様は、環境や周囲との関わりによって姿を変える、「水」の性質を想起させます。東洋思想においては人間の精神のあり方や無常を表す水や川はまた、展覧会のタイトルにもある通り、ホーンがしばしば作品のモティーフやテーマとして用いるものです。 本展では、近年の代表作であるガラスの彫刻作品をはじめ、1980年代から今日に至るまでの約40年間におよぶ実践の数々を紹介しながら、水のようにしなやかに多様な解釈を受け入れる彼女の作品の あり方を探ります。価値観や「正しさ」がめまぐるしく入れ替わるこの時代において、周囲に惑わされず、 川のように静かに絶えず本質を見つめながら制作を続ける彼女の作品と姿勢は、私たちに強く生きるヒントと、Reflection(内省)の時間を与えてくれるでしょう。